複利(ふくり)
複利(ふくり)は、投資や貯蓄において最も重要な概念の一つです。元本に対して発生した利息が、次の期間の計算対象に加わり、その合計にさらに利息がつく仕組みを指します。単利とは異なり、複利では「利息に対する利息」が生まれるため、時間が経つほど資産の増加速度が加速します。これを「複利の力」と呼びます。 例えば、年利5%で運用する場合、1年目の利息は元本にのみ発生しますが、2年目以降は利息を含めた金額に対して利息が計算されます。この効果は時間とともに指数関数的に増大し、長期投資ほど顕著になります。金融機関の定期預金、投資信託、株式配当の再投資など、様々な金融商品で複利の原理が適用されます。複利は「時間と利率」の両者に依存する仕組みであり、投資の成功において極めて重要な要素です。
例
¥1,234,567を年利4.5%で複利運用する場合を考えます。2026年7月17日から開始した場合、1年後には¥1,290,156となります。計算式は¥1,234,567×(1+0.045)=¥1,290,156です。さらに2年後は¥1,348,308、3年後は¥1,409,252となります。 対比として単利で計算すれば、毎年¥55,555の利息が固定的につき、3年後は¥1,400,232にとどまります。つまり3年間で複利は単利より約¥9,020多く資産が増えます。この差額は年数が増えるほど拡大します。例えば30年間運用すれば、複利と単利の差は数百万円規模に達するため、長期投資において複利活用の重要性が明白です。
応用
複利を有効活用するには、まず長期保有が鉄則です。できるだけ早く投資を始め、時間を味方にすることで複利効果を最大化できます。次に、配当や利息の再投資設定が重要です。受け取った利益を再び投資に充てることで、複利が機能します。 投資信託や株式の配当金を自動的に再投資する「配当再投資プラン」や、銀行の「複利型定期預金」はこの仕組みを活用した商品です。また、NISAやつみたてNISAなどの制度を利用すれば、複利で増えた利益が非課税となるため、さらに効率的な資産形成が可能になります。退職金や相続資金の運用など、中・長期的な資産管理においては、複利の活用が必須です。